疲労ってなに?ミッチェル式、やさしいスポーツ生理学

疲労ってなに?身体・脳・心の疲労をわかりやすく解説|SiegSports
スポーツ生理学をやさしく解説

疲労ってなに?
身体・脳・心の疲労をわかりやすく解説

疲労は「筋肉が疲れているだけ」ではありません。
競技力を高めるためには、疲労の種類を知り、正しく回復することが大切です。

SiegSports|陸上教室・スプリント指導ブログ
ジーク先生による疲労の説明

疲労ってなに?

疲労と聞くと、多くの人が「筋肉痛」や「足がパンパンになる状態」をイメージすると思います。

でも実際には、疲労はそれだけではありません。

疲労には大きく分けて3つあります。
💪身体の疲労
🧠脳の疲労
❤️心の疲労

この記事では、スポーツをしている子どもや保護者の方にもわかりやすいように、 疲労の種類をできるだけ簡単に説明していきます。

1. 身体の疲労

① 筋肉痛などの疲労|末梢性疲労

これは、筋肉そのものが疲れている状態です。

筋肉痛になっている疲労は、この末梢性疲労です。 本数の多い練習、追い込み練習、長時間の練習、2部練習などで起こりやすい疲労ですね。

「めっちゃ疲労あるわ!」
「足パンパンや…。」

一般的な会話でよく使う疲労は、この末梢性疲労やで。

② ガス欠状態の疲労|代謝性疲労

これは、エネルギーが足りなくなったり、回復が間に合わなくなったりして、 身体が動きにくくなる疲労です。

  • エネルギーの枯渇
  • 疲労物質の蓄積
  • ATP-PC系
  • グリコーゲンの枯渇
  • 乳酸系

陸上競技では、よく「吹いた!」と言われる状態やね。 全身が重たくなり、身体が動かなくなるような感覚です。

ロングスプリントの練習をしていると、よく起こる疲労です。 簡単にいうと、比較的回復が早い疲労やね。

数十秒、数分、数時間で回復できる場合もあります。

注)グリコーゲンの枯渇は、回復に2日ほどかかることもあります。 ただし、この記事では「疲労の種類を理解してもらうこと」を前提にしているため、 細かい説明は省略しています。

③ 怪我の前の違和感|機械的疲労

これは、筋肉・腱・関節などの組織が、物理的なダメージを受けている状態です。

痛みや違和感、全身ではなく局所的にハリがあるような状態。 簡単にいうと、怪我の一歩手前の疲労です。

怪我を避けるためには、この違和感を察知する力が大切です。
でも、気にしすぎてまったく追い込めないのもあかん…。
むずすぎるねん。

2. 脳の疲労|中枢性疲労

これは、よく「神経疲労」と言われる疲労です。

神経疲労とは、脳や神経が疲れ、身体へ強い指令を送りづらくなった状態やな。

次のような、瞬間的に最大出力を出す練習で起こりやすいです。

  • ショートダッシュ
  • ハードルジャンプ
  • 高重量ウエイト
  • メディシンボール投げ
  • 試合

筋肉痛がひどくなくても、神経疲労があると次のような状態になることがあります。

  • 力が入らない
  • 動きが鈍い
  • キレがない
  • なぜかやる気が出ない

脳は、筋肉に対して「力出せーー!!」と命令を送っています。

でも、この命令を出しすぎると、脳や神経も疲れてまう。

さらに、普段から“強く力を出す練習”をしていない人は、 この命令を送るのがあまり得意ではありません。

だから、頑張っているのにうまく力を出せず、 余計に疲れやすくなるんやで。

これを、ストローでイメージしてみましょう。

神経回路をストローで例えた説明画像
神経回路をストローで例えたイメージ

普段から強い力を出す練習をしている人は、強い出力を出す神経の使い方が上手くなっていきます。

逆に、強い力を出すことに慣れていない人は、 頑張っているつもりでも力をうまく出せず、疲れやすくなることがあります。

3. 心の疲労|精神的疲労

疲労は、身体や脳だけではありません。 心の疲労もあります。

  • 仕事や学校でのストレス
  • 人間関係
  • 家庭でのストレス
  • 将来への不安

人間は生活している上で、いろんなストレスを抱えます。 このストレスも疲労なんだよ。

疲労が溜まるとどうなる?

① 身体の疲労が溜まると…

  • 筋肉痛
  • 張り
  • 動きが重い
  • 後半失速
  • 局所的な痛み
  • 怪我しやすくなる
  • なぜかやる気が出ない

② 脳・神経の疲労が溜まると…

  • キレがなくなる
  • 力が入りづらい
  • 接地感覚が悪い
  • 集中力低下
  • 反応低下
  • なぜかやる気が出ない

③ 心の疲労が溜まると…

  • モチベーション低下
  • 不安感
  • イライラ
  • ネガティブ思考
  • なぜかやる気が出ない

疲労の種類は違っても、共通する症状がある

疲労の種類は違っても、実際には共通して現れる症状があります。

「なぜかやる気が出ない」

これは、身体の疲労でも、脳の疲労でも、心の疲労でも起こることがあります。

他にも、次のような症状が出ることがあります。

  • 身体が重い
  • パフォーマンス低下
  • 集中力低下
疲労の種類と共通症状の説明画像
疲労は身体・脳・心のすべてに関係する

疲労は筋肉の疲れだけではない

このように、疲労は単純に「筋肉が疲れている」というだけではありません。

  • 身体の疲労
  • 脳の疲労
  • 心の疲労

どの疲労が溜まっているのかを自分で判断し、 必要な回復を選ぶことが大切です。

そして、これらの疲労はすべてつながっています。

競技力を高めるには、
「どれだけ追い込めるか」だけでなく、

“どれだけ回復できるか”

も重要なのです。

走りを速くするには、練習と回復のバランスが大切

SiegSportsでは、ただ走り込むだけではなく、子どもたちが成長し続けられるように、 身体の使い方・力の出し方・練習量のバランスを大切にしています。

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